概要
これはOpenReliefで利用する、電離箱式放射線検出器のプロトタイプです。これは、Nanodeボードを中心に設計されていますが、それとは別のイーサネット付きArduino互換ボードを利用することも簡単にできます。動作に必要な手順は次のとおりです。
- JFET(ジャンクションFETトランジスタ)のソース端子側の電圧を下げ、電離箱内の電極線を解放電する
- 電圧を測定する
- 一時停止
- 2回目の電圧測定を行う
- 電圧差を計算する
設計ファイル/コード
設計ファイルとコードのダウンロード:
http://solderpad.com/openrelief/radiation-detector/
詳細情報
OpenRelief の放射線検出器開発についての詳しい説明が DesignSpark に投稿されています。
最初の投稿は ‘シロップ缶を利用した放射線検出器‘ と題され、初期のビルドプロセスについて記載されています。その中でアンドリューは次のように述べています。「ガイガーカウンターは放射線検出の代名詞となっていますが[中略]ガイガー·ミュラー(GM)管を使用する以外にも多くの方法があります。電離箱は、GM管と同様の原理で動作しますが、古い缶を利用して作る事もできる非常にシンプルなデザインで、高電圧や不活性ガス、ハロゲンの充填などを必要としません」
2つめは ‘OpenRelief 用電離箱シールド‘ というタイトルで、それまで使われていたバッテリーに代わりバイアス電源を供給するインバータの構成について詳しく書かれています。アンドリュー曰く、「電離箱の電極の間にバイアス電圧を加えると、電離箱の中に電離放射線が入った時に微かな電流が流れます。4個のPP3バッテリーを直列で使用する事で36Vのバイアス電圧を供給できますが、これはおそらく最適ではないでしょうし、非常に扱いやすいという訳でもありません。」
ライセンス
この放射線検出器は Solderpadハードウェアライセンス、バージョン0.51 によってライセンスされています。
放射線検出器の開発主導者
アンドリュー・バック(Andrew Back)
アンドリューは、アーティストであり電子回路のハッカー、そしてオープンソースの提唱者でもあります。彼はBTのオープン·ソース·ストラテジストを務め、全社的なオープンソースのポリシーとプロセスを確立し、社を代表しLinux FoundationやATISをはじめ多くの団体に参加しました。アンドリューは、イギリス最初のハッカースペースの一つである”The Electron Club “を2006年に共同設立し、またロンドンとその周辺で毎月オープンソースのハードウェアmeet-upを開催するOSHUGを設立・運営しています。
開発ギャラリー